インド カルギル アムールのアイスバー お得度は、☆5

ラダックは、さまざまな民族の独特な文化が入り混じっていて、旅行すると面白いところだ。 基本は仏教を主体とするチベット文化圏なのだが、ネパールと違ってイスラム風の建物も、街中でよく見かける。 ラダックの州都、レーの繁華街にも、スンニ派やシーア派のモスクが徒歩圏内に立ち並んでいる、 三毛は当初2週間の滞在期間中に、レー近郊の観光を済ませたら、チベット文化圏の奥地ザンスカールに行こうと思っていた。 ところが宿の主人から、レーからラマユルで一泊して、カルギルを見ると面白いよ、とアドバイスを受けた。 カルギルはパキスタン国境に近く、完全にイスラム文化が浸透している街だという。 そこで三毛は、インドの多様な文化を見てみたいと思い、カルギルに行くことにした。 行きはレーからカルギルに丸一日かけて、ローカルバスで直行する。 着いたのは夜23時過ぎ、一夜明けて、朝からカルギルの街歩きをした。 やはり、パキスタン系の住人が、多く住んでいる街だった。異国情緒に溢れている。 道ゆく人々の服装は、女性はサリーの服装ではなく、ヒジャブやチャドルを被っている。 女性は綺麗な髪を隠すべき、というイスラム教徒の服装だ。 街の中心部には、巨大なモスクが2つあった。 アザーンが始まる前なのに、そこでは男性の住民が多く集まって礼拝している。 男性もカミーズと呼ばれる丈の長い上着を着て、住民全員が頭にイスラム帽をかぶっている。 街中の看板を見ると使用される言語は、パキスタンのウルドゥー語を使用していた。 インドを旅行している感じが、全くしない。 ここはインドの中の小さなパキスタン、ありのままのイスラム文化の飛び地だ。 地図を見るとカルギルは、インドとパキスタンの停戦ラインから、わずか10キロしか離れていないことがわかる。 それでも現在、カルギルはラダックでも第2の人口を擁するインドの都市なのだ。 インドなのに、私がまだ訪問したことのないパキスタンで暮らしている、 そんな不思議な感じがした。 街の中心部には、巨大なモスクが2つあった。 他にも、民営の小さなハマーム(蒸し風呂)や、私設 博物館があった。 小さな市場には、アムールの直売所があり、ここでも三毛は、お気に入りのピスタチオ・ミルクバーを買った。 一つ30ルピー。地元のお母さん連中が集団で...