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コルガスの博物館

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中国とカザフスタンの国境 コルガスの博物館 ウイグル地域を西に向かい、旧ロシア連邦国家であるカザフスタンへ陸路で入国するため、中国側の国境の町イーニンに着きました。 ここはコルガス地域と呼ばれ、天山山脈の麓に広がる中央アジアのオアシス都市です。 早速、博物館を訪れました。 ここは、中央アジアで発掘された銅製品の所蔵で有名です。紀元前4世紀から紀元前1世紀の銅剣が展示してありました。 下の写真は、銅刀です。ウイグルナイフの原型と言われており、上の写真の銅剣よりも、造られた年代は古い です。 紀元前4世紀から紀元前3世紀のものだと言われています。 興味深いのは、蒙古刀の展示がありました。 モンゴルから移住した遊牧民が、この地方に住んでおり彼らが使用していた品物です。 チベットにも似たような形状のナイフがあります。 火打ち石に打ち付けて、火花を起こすための平らな金具がついているのが特徴です。 中央アジアでの遊牧民文化が、国境を超えて広まっている様子がよくわかります。 とても面白く、良い展示内容でした。

ウルムチの省立博物館 ②

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 ウルムチの省立博物館 ② ウイグル地方の古代遊牧民の衣装ですが、アクセサリーの展示もありました。 (古代遊牧民の女性イメージ像) (白玉が素材の杖取手) (金の首飾り 後漢 三国志時代) (木製の櫛と銅鏡 後漢 三国志時代) いつの時代でも、女性は身だしなみに気を配っていたようです。コンパクトミラーの原型とも言えるでしょう。

ウルムチの省立博物館 ①

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ウルムチの省立博物館 新疆ウイグル自治区の省都は烏魯木斉(ウルムチ)というところです。その省都にある地方博物館にやってきました。 からっと晴れて、とても良い天気です。湿度は低く、内陸部にやってきた感じがします。 ここは古代シルクロード時代から東西交易の中継都市だった歴史があります。展示品を見てみましょう。 (騎馬部隊兵士の銅像) 紀元前2500年頃に製作された兵士の銅像です。弓を構えて撃つ姿を表しています。 こんなに高度な鋳造技術を持っていたなんて、すごいと思います。 日本はまだ縄文時代で、竪穴式住居で石器生活をしていました。 (青銅製のナイフと菱弓の金具) 左から二番目が弩級と呼ばれるクロスボウの金具です。当時は世界最先端の飛び道具だったのでしょう。 (ウイグル地方の遊牧民の衣装) 衣装もおしゃれで、現代のファッションと遜色ありません。

西寧のチベット仏教美術

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西寧のチベット仏教美術 蘭州を後にして、青海省の省都、西寧にやってきました。 青海省は古くからモンゴル族やチベット族が多く移住してできた町です。 そのため街の雰囲気もコテコテの中華色が薄れ、チベット遊牧民文化が程よくミックスされた面白い光景を見ることができました。 (タール寺の門前町) タール寺という六大チベット仏教寺院の一つがあり、チベット人巡礼者を街中で見かけることもありました。 (タール寺) この町の博物館は、チベット仏教の展示が充実してそうなので、行ってきました。 優れた展示物を紹介します。 (清代の鍍金仏 2体) (チベット仏教のヤマーンタカ像) (タンカと鉱物由来の染料)

蘭州の青銅器文物

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蘭州の青銅器文物 広元市を北上し、蘭州に着きました。この町は3度目の訪問です。 私が最初にこの町を訪れたのは30年以上前でした。 夜行列車で蘭州に到着した時、空気も悪く、物騒な街だという印象を受けました。 内陸部の工場地帯で、たくさんの労働者が農村から出稼ぎに来ており、治安が悪化していたのです。 改札口を出ると、職につけない若者が、 中国人観光客に金をせびっていました。 私にも声がかかりましたが、彼らと同じくらい貧しい身なりだったので、すぐ解放されました。 当時と比べると、高層建築が立ち並び、雰囲気が一変しています。 唯一、変わっていないのは中山橋の風景だけでした。 人々は豊かになり、カーキ色の人民服を脱ぎ捨て、おしゃれな洋服を着ています。 蘭州は観光名所に乏しいのですが、ラーメンと博物館は有名です。早速、見てみましょう。 (明代の金銅仏) (清代の法螺貝) (清代のチベット仏像) (春秋時代の青銅器) 虎が羊を捕まえた瞬間を描いています。 (青銅製の天馬) いちばん 有名な展示物。 元々は武威市雷台の漢墓にあったもの。 騎馬隊の先頭に、この馬が配置されていました。