ミャンマー 19世紀末の銀細工箱④

ミャンマー 19世紀末の銀細工箱④

数字部分を拡大しました。

この文字(数字?)はビルマ語でしょうか?日本人の私には、全くわかりません。

お隣の国、タイの文字とは明らかに違います。どちらかというと、中東のアラビア語に近い印象を受けます。「4文字」書かれていますね。何かの刻印でしょうか?


昔から、イギリスやフランスなどの西洋諸国ではホールマークと呼ばれる貴金属の品位を鑑定機関が保証する刻印がありました。

制作した工房の紋章、作成年代も打刻することが国の定めにになっています。0.5センチメートル程度の判子タイプの打刻印ですね。

年代ごとにライオンのマークや、アルファベットの刻印などを金や銀といった貴金属の品位を証明する印として、使用されてきました。また、税金を国に納めたという証明にもなりました。

かつて、イギリスの植民地だったビルマでも、これを模した習慣があるのでしょうか?

もしそうだとすると、この文字は金属の種類や品位、作り手や制作工房の名前、制作された年代のいずれかだと思われます。

私は彫られた文字が「4文字」なので、これが作られた年代を表している可能性が一番高いのではないかと推測しています。

<檳榔児について>

下の植物の写真がビンロウジです。

三毛所持の銀細工箱の底には、茶色いナッツらしき跡や白い石灰の層が塊となって今も少し残っています。

檳榔の樹と檳榔子(ビンロウジ)の赤い実

今でもビルマや台湾では檳榔子を売っている人がいて、高齢者を中心に日常的に使用されているそうです。

タバコと同じような、嗜好品ですが火をつけて吸うのではなく、噛んだ汁を吸収するのだそうです。

アルカノイド系の依存性物質を含んでいて、常習性があり、口腔ガンの原因ともなるそうです。読者の皆様には、興味本位で使用しないことをお勧めします。

噛むと口の中が真っ赤になります。明らかに、体には悪そうです。

もっとよく銀細工箱の背景を知りたいと思い、2018年の初旬に1ヶ月ほどミャンマーに行ってきました。

(次回へ続く)




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