インド 古都オルチャ 生活骨董を探す旅⑥
インド 古都オルチャ 生活骨董を探す旅⑥
昔の庶民のおしゃれ。その答えは、今の民芸品売り場にありました。
城のお姫様は職人が仕立てた黄金や銀の装飾部、高価なシルクの衣装で身を飾りました。一方の庶民階級は、そんな高価な素材は絶対に手に入りません。
当時の村娘は素材が安価な綿や木綿でも、それを自分で鮮やかな色に染める事で、見栄えのする衣装を作ったのです。
手間暇をかけて自分の好きな刺繍や、色鮮やかなパッチワークをして、華麗な一点物を作ることで、見事に王族の豪華さに対抗したと言えます。
お金がなく見栄えしない材料しか買えないというハンデを、刺繍やパッチワークの手間暇でカバーしました。自分だけのブランドを作る事で、一点物の美を追求したのです。
その伝統技が今日まで、この地域には代々引き継がれていました。
オルチャの土産物店にあった刺繍のバック
オルチャの土産物店にある玄関に、このバックは飾られていました。
花模様の刺繍に子安貝のブローチをアクセントとして添えています。見事な工芸作品です。
(次回へ続く)
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