余裕資金の資産運用について

 余裕資金は一度に全額株式投資に回してはならない。

当座資金、いのち金の生活資金を十分に確保して、はじめて積極的に資産運用をすべきである。

余裕資金とは一言で言うと、万が一残高がゼロになってもいいお金のことを指す。

当座資金やいのち金を確保できずに、今後の生活に必要なお金を分別管理しなかったために、株で失敗することがよくある。

それは、株に投資した資金が、おびえたお金だからだ。

リスク管理ができないと、いざという時に恐怖やパニックに陥り、正しい判断ができなくなってしまう。

いざという時とは、相場が急変した時や、予期しない事故の発生、持ち株の決算が予想外に悪かった時などだ。

あなたがおびえたお金を運用してしまうと、急落した株価を見て、思考停止に陥ってしまい条件反射で持ち株を叩き売ってしまう。

その後、相場が急回復して落ち込むことも多いだろう。

資産運用は常に自分との戦いでもある。リスクとリターンは数字で表せるが、その裏では自分の欲と恐怖があなたの中で、いつも戦っているのだ。

本当に余裕資金を運用しているのであれば、そういうパニックの状態にはならないはずだ。

なぜなら、万が一の時に、なくなってもいいお金だからである。

でも、安心してほしい。通常、余裕資金で投資した持ち株が、全て倒産しゼロになる確率は極めて低い。0.0001%ぐらいだろう。

それは何処かの国が、日本全土に核ミサイルを打ち込んで、日本国民が全滅する時だ。

その時は間違いなく日本株式の株価はゼロ近くまで下がるだろう。当然、私もあなたもこの世にはいない。

自分だけは生き残っているという自信のある人は、海外の証券口座で米国やスイスの株式市場に上場している、世界を代表するグローバル企業の株を買っておけばいい。

ドル建てなら資産は保全できるし、グローバル企業なら日本がダメになっても生き残ることができるだろう。

次に大切なことは、余裕資金を一度に全額株式投資に回してはいけないということである。

その理由は、簡単である。株価急落後に、あなたは指をくわえて酷い損失を耐えるしかないからだ。

余裕資金を全て使い切ったからである。お手上げするしかない。

そんな時、余裕資金を別に確保しておけば、打開策を打てるのだ。その後の安心感が全然違ったものになるだろう。

あなたは、いまの相場に一喜一憂せず、今夜ぐっすりと寝ることができているだろうか?

これが一番わかりやすい、今のあなたが正しい投資をしているかの目安となる。



(ミャンマー マンダレーにある仏教寺院にいた野良猫)

夏の昼下がり、冷たいタイルの上でぐっすりと寝ている。これが猫の本来あるべき姿である。

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