インド ムンバイ 地元民だけが知る、ラマダン限定のスイーツ お得度は、☆4
前回の続きで、スイーツの話。
三毛は、二ハリ専門店の前にある細長いテーブルで、椅子に座って、ロティと一緒に二ハリを食べていた。
そこは、人気店でたいへん混雑している。
ふと顔をあげると、私と真向かいの席に身長2m、体重100キロ以上の巨漢がいた。
髭面の青年で白いイスラム帽をかぶり、一心不乱に、私と同じ料理を食べている。
私は何か気になった。
別に三毛はゲイでもなく、若い太った男が好きなわけではない。
私の中の、第6感に気づいたのだ。
彼は、何か自分にないものを絶対に持っていると。
話しかけると、彼は地元で有名なフードファイターで、美味しいものをたくさん知っているという。
三毛の予感は的中した。
軽く自己紹介をして、朝から二ハリを作っているのを見て、食べたくなってこの店に来たと言った。
彼は嬉しそうに頷くと、ここの二ハリは、ムンバイでも本物だよと、パンをほおぼりながら大声で叫んでいる。
食べ終わると、近くにおすすめのスイーツがあるから、自分についてこいという。
100キロ以上はする、大食いのデブに、悪い人はいない。
迷わずついて行くことにした。
原付の後ろに乗っかって、5分ほど北上しCHOR BAZAAR地区に着くと、繁華街の路地に人だかりができている。
googleマップを見ると、ヤコブ・ストリートの近くだ。
そこでは、ラマダン期間中だけしか、食べることのできるお菓子を出しているのだという。
これがその食べ物、名前は知らない。
外はカリッと、中は甘いもちもちのホットケーキだ。
蜂蜜がホットケーキの、外皮に練り込まれており、食後のデザートにはちょうどいい。
一緒に食べながら、彼はこれ美味しいだろーと、笑顔で語りかけてきた。
食べ終わると、店を紹介してくれたお礼に、私が支払いをしようとすると、両手を広げてレジの前で、全力で阻止される。
それから、三毛をジャマーマスジッド近くの宿まで送り届けてくれた。
お礼にホテルの部屋にある日本茶をあげるから待ってというが、急いでいるからと言って、絶対に受け取らない。
仕方なく丁重にお礼を言って、彼と別れた。そして三毛は思った。
やっぱり、どの国でも大食いのデブに、悪いヤツはいないと。
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三毛イキルのコスパ☆レーティング(最大5)
インド ラマダン限定のスイーツ 300ルピー(570円)☆☆☆☆
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