(実話)インド ジャイナ教徒の宝石商が秘蔵する第一級の骨董品
三毛は、デリー近郊にいたときに、急にマトンのケバブが食べたくなった。
お昼過ぎのことである。
グーグルで地図検索して、レストランを探して、営業中の店に行った。
店に着いてみると、ケバブ屋の主人は、運悪くちょうど炭に火を起こしたばかりだった。
あと1時間してからでないと、客に出せないという。
仕方ない出直すかと思って、ケバブ屋を出ると、隣に立派な店構えをした宝石店があった。
暑い中、宿に戻るのもめんどくさかったので、暇潰しにインドの宝石でも見てみようと思った。
中に入ると、ゴールドを中心とした眩いばかりの宝飾品が展示してある。
骨董付きの私、新しく作られた宝石には全く興味はない。
それよりも気になったのは、店の隅っこにあった銅製の花瓶である。
彫りもよく、作られてからかなりの年数がたっているようだ。
若旦那の男性にスマホの写真で、三毛の持っている銀骨董のコレクションを見せた。
するとこの店にも、同じような銀製品の骨董をたくさん持っているという。
死んだ祖父が集めた品だそう。
しばらくすると、彼の父親も出てきた。
この店のオーナーである父親は、立派な髭を生やして金持ち特有のオーラがあり、貫禄十分だ。
彼は4代続く宝石商で、ジャイナ教徒だといった。
しばらくすると、店の従業員が倉庫から3mぐらいある大きなブリキ箱を3つも出してきた。
中を見ると全て銀の骨董品ではないか。しかも、かなりの値打ち品である。
インドのマハラジャが使用していた品、中央インドや南インドの銀細工、ミャンマーの銀細工も少しあった。
言い値は予想よりも高かったが、欧州で取引されているほどの高値ではない。
この値段では、まず日本では手に入らないだろう。
三毛イキルのプロフィール 外こもり写真(フォトAC 全てダウンロード無料)
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2024年2月~7月のインド・ネパール写真を、Adobe stock・フォトACに追加しました。
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